AIと人間の演奏を組み合わせる

第9回でSunoのオーディオをDAWに読み込む方法を学びました。第10回では一歩進んで、Sunoのバッキングトラックに自分の生演奏やボーカルを重ねる「ハイブリッド制作」を解説します。

Sunoを「スタジオミュージシャン」として扱い、自分は「メインアーティスト」として歌やギターを乗せるイメージです。


ハイブリッド制作の全体フロー

Sunoでバッキング生成
    ↓
WAVエクスポート(Pro以上推奨)
    ↓
DAWに読み込む
    ↓
テンポ・キーを確認・設定
    ↓
生演奏・ボーカルを録音して重ねる
    ↓
ミックス・マスタリング
    ↓
完成

必要な機材

最低限必要なもの

機材 役割 目安価格
オーディオインターフェース マイク・楽器をPCに接続する変換器 ¥8,000〜
マイクロホン ボーカル・アコースティック楽器の録音 ¥5,000〜
DAWソフト 録音・編集・ミックス 無料(GarageBand)〜
ヘッドフォン モニタリング ¥5,000〜

入門におすすめの組み合わせ

エレキギター・ベース重視:

  • オーディオIF: Focusrite Scarlett Solo

ボーカル・アコースティック重視:

  • コンデンサーマイク: Audio-Technica AT2020

ステップ1:Sunoでバッキング用トラックを生成する

ハイブリッド制作では、自分が担当する楽器・ボーカルを除いたバッキングを生成するのがコツです。

例:自分がボーカルを担当する場合

Style欄に no vocals または instrumental を追加:

indie rock, electric guitar, driving drums, bass, instrumental, no vocals, 120bpm

例:自分がギターを弾く場合

Style欄でギターを除外:

indie rock, bass, drums, piano, no guitar, energetic, 120bpm

ステップ2:テンポとキーを確認する

テンポ(BPM)の確認

DAWに読み込んだあと、Sunoのトラックのテンポを確認します。

  1. DAWの「テンポ検出」機能を使ってBPMを自動解析
  2. または、曲に合わせてメトロノームでBPMを手動で測定
  3. DAWのプロジェクトテンポをそのBPMに設定する

GarageBandの場合: 「スマートテンポ」機能で自動検出できます。

キー(調性)の確認

自分が演奏する際に合わせるためにキーを確認します。

  • Mixed In KeyやTuneflowなどのキー解析ツールを使う
  • または、自分の楽器でC・D・E…と合わせて探す

ステップ3:生演奏・ボーカルを録音する

ボーカル録音のポイント

  1. ヘッドフォンを使ってSunoトラックを聴きながら歌う(マイクから外の音が入らないように)
  2. 部屋の反響を減らすため、クローゼット内や布団の近くで録音すると効果的
  3. マイクとの距離は15〜20cmが基本(近すぎると息の音が目立つ)

エレキギター録音のポイント

  1. ギター → オーディオIF(Hi-Z入力)→ PC のルートで接続
  2. DAW上でアンプシミュレーター(GarageBand内蔵等)を使ってサウンドを作る
  3. クリックトラックに合わせて演奏する

ステップ4:ミックスで馴染ませる

録音したトラックとSunoのバッキングを馴染ませます。

処理 目的
EQ 帯域がかぶらないように整理する
コンプレッサー ボーカルの音量を安定させる
リバーブ Sunoのバッキングの空間感に合わせる
音量バランス ボーカルが埋もれないように調整

基本の考え方: Sunoのバッキングを「下げる」ことでボーカルが前に出てきます。バッキングの音量を-3〜-6dB程度落としてから調整するのが簡単です。


Sunoのステム分離を活用する(Premier プラン)

Premier プランのステム分離で「インストトラック」を取り出すと、AIボーカルを除いた純粋なバッキングを入手できます。

このインストトラックに自分のボーカルを重ねれば、完全な「AIバンド+自分のボーカル」が実現します。


次回予告

第11回では、Sunoで作った曲をSpotify・Apple Musicに配信する方法を解説します。RouteNoteの登録から配信申請まで実際のフローを紹介します。

第11回:Sunoで作った曲を配信する — RouteNoteでSpotify・Apple Musicへ


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