Sunoの曲を世界に届ける

第10回までで、Sunoを使った楽曲制作の技術を一通り学びました。第11回では、作った曲をSpotify・Apple Musicなどのストリーミングサービスに配信する方法を解説します。

ただし、配信に進む前に確認しておくべき重要な条件があります。


重要:Sunoの商用利用・配信条件

無料プランでは配信不可

プラン 月額 配信・商用利用
Free 無料 ❌ 禁止(個人・非商用のみ)
Pro $8/月 ✅ 商用利用・配信OK
Premier $24/月 ✅ 商用利用・配信OK

配信するには Pro または Premier プランが必須です。

「Powered by Suno」表記の要否

Proプラン以上では商用利用・配信が許可されますが、Sunoの利用規約は変更されることがあります。配信前に必ずSunoの最新の利用規約を確認してください。


配信ディストリビューターの選択

楽曲をストリーミングサービスに配信するには、音楽ディストリビューター(仲介業者)を使います。

サービス 無料プラン 主な特徴
RouteNote ✅ あり(収益70%) 無料で始められる
DistroKid ❌(年$22〜) 収益100%・年額制
TuneCore ❌(年¥1,980〜) 日本語サポートが充実

本シリーズでは RouteNote の無料プランを使う手順を解説します。


RouteNote 登録から配信までの手順

ステップ1:RouteNoteに登録

  1. routenote.com にアクセス
  2. 「Sign Up Free」をクリック
  3. メールアドレス・パスワードを入力して登録
  4. 確認メールのリンクをクリックしてアカウントを有効化

ステップ2:アーティスト情報を設定

  1. ダッシュボードの「Artists」→「Add New Artist」
  2. アーティスト名・ジャンル・国を入力
  3. プロフィール画像をアップロード(推奨: 3000×3000px以上のJPEG)

ステップ3:リリースを作成

  1. 「Releases」→「Add New Release」
  2. リリース情報を入力:
    • Release Type: Single(1曲)または Album(複数曲)
    • Release Title: リリース名
    • Release Date: 配信開始日(申請から通常2〜4週間かかる)
    • Genre: ジャンル選択
    • Language: 歌詞の言語

ステップ4:楽曲と音源をアップロード

音源ファイルの要件

項目 要件
フォーマット WAVまたはFLAC
サンプルレート 44,100 Hz または 48,000 Hz
ビット深度 16bit または 24bit
ファイルサイズ 最大500MB

MP3は多くのディストリビューターで非推奨のため、SunoのPro以上でWAVをダウンロードしてから使用します。

楽曲情報の入力

  • Track Title: 曲名
  • Artists: アーティスト名(Sunoが共同制作者に含まれるかは規約確認が必要)
  • ISRC: 空白でOK(RouteNoteが自動付番)

ステップ5:ジャケット画像をアップロード

項目 要件
サイズ 3000×3000px以上(正方形)
フォーマット JPEG
解像度 72dpi以上
内容 テキストを含む場合は読みやすいフォントで

Canvaなどで無料で作成できます。


ステップ6:配信ストアを選択して申請

  1. 配信するストアを選択(Spotify・Apple Music・Amazon Music等)
  2. RouteNote無料プランでは主要ストアすべてに配信可能
  3. 「Submit Release」をクリックして申請完了

審査通過後、各ストアに楽曲が登録されます(Spotifyは通常2〜5日)。


収益について正直に伝えておくこと

RouteNote無料プランの収益分配

  • RouteNoteへの手数料: 収益の30%
  • アーティストへの分配: 収益の70%

現実的な収益期待値

Spotifyの1再生あたりの支払いは約¥0.3〜¥0.5です。

月間再生数 月収(概算)
1,000回 ¥300〜¥500
10,000回 ¥3,000〜¥5,000
100,000回 ¥30,000〜¥50,000

ストリーミング収益だけで生計を立てるのは現実的ではありません。

Sunoで楽曲を配信する主な価値は「ブランド価値・自己表現の場を持つこと」です。Spotifyアーティストページを持つことで、クリエイターとしてのプロフィールに説得力が生まれます。


次回予告

最終回の第12回は「Sunoの限界と対策」です。音程制御・著作権・歌詞崩れなど、Sunoを使い続けるうえで必ず直面する壁を正直に解説し、シリーズの締めくくりとします。

第12回:Sunoの限界と対策 — 音程・著作権・クオリティの壁を乗り越える


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